※この記事は2019.03.16に更新されました。
油・脂質の種類と役割
油というと、みんな同じように作用すると思っている人が多いけど、油や脂質の種類はたくさんあって、それぞれ特性が違うんだよ。
健康管理に大事なことは、オメガ3・オメガ6・オメガ9のそれぞれの特性を理解して、バランスよく摂取することなんだ。
食用油もたくさんの種類があるわよね。
そうだね、まず、以下の2つに分けられるよね。
- 動物性油
牛・豚・鶏などの動物油は、飽和脂肪酸が多く含まれています。
ラードやバターのように、常温では固体です。
- 植物性油
魚の油や植物油は、不飽和脂肪酸が多く含まれているため、常温では液体です。
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動物性油
動物性油には主に以下の5種類があるよ。
- ラード
- ヘット(牛脂)
- 鶏油
- バター
- 魚油
【1】ラード
日本では、豚の脂肪から精製した食用油脂がラードと呼ばれているんだよ。
ラードは、常温では白色のクリーム状(半流動体)です。
ラードの融点は27〜40度です。
植物油に比べて酸化しにくいので、トンカツなどの揚げ物によく使われています。
ラードは、料理にコクや風味といった強い旨味を加えることにも使われています。
ラーメンのスープには豚の背脂がチャッチャっと乗っているわよね。
スープの上一面に油が浮いて膜を張るから、スープが冷めにくくなります。
【2】ヘット(牛脂)
ヘット(牛脂)は、牛の脂肪を精製した食用油脂で、牛脂とも呼ばれているよ。
ヘット(牛脂)は、常温では白色または黄色の固体で、外見はラードにそっくりです。
ヘット(牛脂)の融点は35度から55度です。
ヘット(牛脂)を製造する製法は以下の2つがあるよ。
①切断機で細切れにした脂肪組織を高圧缶の中に入れて、加熱蒸気で溶出して採取する方法
②ひき肉状にして、窯でじっくり抽出する製法
日本で作られたヘット(牛脂)には、内臓脂肪が含まれているものが大半で、カレー製品を作る時によく使われているんだよ。
ステーキやカツレツなどの料理に使うと、独特の旨味と風味が生まれます。
すき焼きにもよく使うわよね!
45度程度の低温で作られたヘット(牛脂)は品質が良いとされています。
ヘット(牛脂)は食用の他にも、以下のようなものにも使用されているよ。
- 石けん
- ろうそく
- 研磨剤
ラクトアイスクリームに溶かした牛脂を少し加えると、高級本格ミルクアイスクリームの味に早変わりするよ!
【3】鶏油
鶏油は、「チー油」とも呼ばれているよね。
鶏肉のレンダリングなどの加工によって得られる脂肪を加熱することで得られる油を鶏油(チー油)と呼びます。
鶏油(チー油)の融点は30度前後と言われています。
動物性油の中でもオメガ6のリノール酸を多く含むのが特徴です。
風味がとても良い油で、ラーメンのスープによく使用されています。
ペットフードやバイオディーゼルの燃料としても使われます。
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【4】バター
バターは、牛や山羊などの乳を原料とした食用油脂で、乳製品のひとつでもあるんだよ。
だから、原料は牛乳ってことだよね。
乳中の脂肪分を凝固されて作られています。
バターは、常温ではわずかに黄色味をおびた白色の固体です。
有害な着色料を使って黄色くしているバターが多く流通しているから、黄色いバターには気をつけてね。
冷蔵庫で冷やしておくと、切るのに苦労するほど固くなります。
バターは、20度前後の常温にすると柔らかくなり、パンに塗って食べたり、洋菓子などを作る際にもよく使用されています。
30度前後になると、溶け始め、40度で完全に液体になります。
【5】魚油
魚から採取される脂肪油で、イワシ・サンマなど大量にとれる魚が原料にされています。
有名なものには、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)があるよね。
EPAとDHAはオメガ3系の脂肪酸で、他の食用油脂にはほとんど含まれていないんだよ。
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植物性油
植物性油には主に以下の15種類があるよ。
- サラダ油
- 菜種油
(キャノーラ油) - 大豆油
- 紅花油
(サフラワーオイル) - コーン油
- 綿実油
- ココナッツオイル
- パーム油
- ヒマワリ油
- 亜麻仁油
(フラックスシードオイル・リンシードオイル) - えごま油
- ごま油
(セサミオイル) - 米油
- オリーブオイル
- アルガンオイル
【6】サラダ油
精製された植物油の総称で、以下の9種類の原材料をつかったものをサラダ油と呼んでいるんだよ。
- 菜種
- 大豆
- トウモロコシ
- ヒマワリ
- ゴマ
- 綿実
- 紅花
- 米
- 米ぬか
JAS規格では、0度の温度で5.5時間、清澄であることがサラダ油の条件になっています。(定められた低温の条件下で一定時間放置しても、凝固や白濁が起きないこと)
サラダ油は、人体にとって有害な油です。
その危険性について詳しく解説した記事はこちら▶サラダ油が体に悪いと言われる4つの危険な理由がヤバすぎる!
【7】菜種油(キャノーラ油)
カナダから輸入された遺伝子組み換えの菜種(キャノーラ種)を使用した菜種油が、サラダ油としてドレッシング・炒めもの・揚げ物などに幅広く使われています。
さらに、マーガリンやショートニングにも使われています。
菜種油には、最近問題が発覚して一部で話題になっていたんだよ。
詳しくはこちら▶サラダ油が体に悪いと言われる4つの危険な理由がヤバすぎる!
【8】大豆油
大豆油は、大豆の種子から採取される油のことだよ。
キャノーラ油と同様に日本の食卓ではお馴染みの油だね。
値段が安く、色やにおいが少ないため、サラダ油としてよく使われています。
マヨネーズ・マーガリンの原料としても使われています。
【9】紅花油(サフラワーオイル)
紅花油は別名サフラワー油とも呼ばれていて、紅花の種子から採取される油だよ。
サラダ油として使われることが多いです。
【10】コーン油
トウモロコシを原料とした油だよ。
香ばしい風味が特徴だね。
家庭用の調理油やサラダ油として、揚げ物・炒めものなどに多く使用されています。
加工油脂や食品工業用としてマーガリンやスナック菓子などの製造にも使われています。
アメリカ産のキングコーンという遺伝子組み換えされたトウモロコシが問題になっているのは知ってる?
キングコーン?
キングコーンは、悪名高き除草剤ラウンドアップに耐性を持つように遺伝子組み換えされたトウモロコシで、アメリカを席巻しているんだよ。
そのキングコーンが、コーン油の原料として日本に輸出されています。
【11】綿実油
綿実(めんじつ)油は、綿の種子を原料にした油のことで、強いうま味が特徴だよ。
植物性油の中では、比較的酸化しにくいので、スナック菓子や揚げ物などに多く使用されています。
ツナ缶の油漬け用の油としても利用されています。
ツナ缶の油は綿実油だったんだね!
【12】ココナッツオイル
ココナッツオイルは、ココヤシの実からとれる油のことだよ。
ココナッツオイルは植物性の油だけど、牛脂(ヘット)やバターのように常温では固形の飽和脂肪酸なんだよ。
詳しくはこちら▶ココナッツオイルとは?基礎知識がすべてわかる!2018年完全版
オリーブオイル以上に酸化しにくく、強い抗酸化作用があるビタミンEが豊富です。
独特の香りと風味を活かして、エスニック料理にも使用されています。
低温で圧搾(コールドプレス製法)したエクストラバージンココナッツオイルと、化学溶剤を使って精製したココナッツオイルがあります。
化学溶剤を使って精製されたココナッツオイルは、安価であることに加え、脱臭処理されているため、以下のような用途に利用されているよ。
- マーガリン
- ショートニング
- 製菓用油脂
- シャンプー
ココナッツオイル最大の長所は、中鎖脂肪酸の含有量の多さにあります。
中鎖脂肪酸ってなに?
【13】パーム油
パーム油は、ヤシ科の常緑高木であるパームヤシ(アブラヤシ)の果肉からとった油のことだよ。
常温では固体の油脂で、独特の香りと甘みのあるオレンジ色の油です。
以下のような用途に利用されているよ。
- インスタント食品
- スナック菓子
- 洗剤成分
【14】ヒマワリ油
ヒマワリ油は、ヒマワリの種からとった油のことだよ。
風味が良いのが特徴で、以下のような用途に利用されているよ。
- 穀類やナッツ類などの表面保護
- クッキーやお菓子のコーティング
- 煎餅などのツヤ出し
- 揚げ物・炒めものの調理油
- マヨネーズ
- サラダドレッシング
- マーガリンの原料
【15】亜麻仁油(フラックスシードオイル・リンシードオイル)
亜麻仁(アマニ)油は、成熟した亜麻の種子からとれる、黄色っぽい乾性油(空気に触れると固まる油)だよ。
亜麻の種子を圧搾したり、つぶして溶媒で抽出することで得られます。
オメガ3系脂肪酸だあるαリノレン酸などの不飽和脂肪酸が豊富で、栄養サプリメントまで発売されるほど、健康効果に注目されています。
熱に弱いので、生のままサラダにかけて食べる摂取方法がおすすめです。
食用のほか、油絵具のバインダーや木製品の仕上げなどにも使われています。
亜麻仁油は大人気で、注文が殺到しているんだって!品切れ続出中らしいわよ!
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瓶ではなく、分包されているから酸化せずに使えるのが特徴だよ!
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サチャインチオイルの2種類を贅沢配合した、他にはない逸品です。
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オメガ3は人間の体内で作ることはできないので、食材から摂りいれるしかありません。
1日で必要なオメガ3(2g)を食材から摂取するのは、実は大変なんだよ。
食材の量で表すと以下のような感じになるよ!
- マグロ刺身(赤身):500g(切り身33枚分!)
- イワシ:200g(2.5匹分!)
- 納豆:約7パック!
たしかに毎日それだけ食べるのは大変ね!
それが『RITANプレミアムオイル』なら1日当たり100円で、新鮮で質の良いオメガ3を簡単に摂取することができるからおすすめなんです!
もちろん、
そのままでも飲むこともできます!
サラダやパスタにかけたりドリンクに入れるなど
お好きな方法で摂り入れることができるのもおすすめのポイントです。
ぜひ、一度試してみてはいかがでしょうか。
実際に僕も定期購入して使っています!
実際に外食したときに使っています!
亜麻仁油特有の「にが味」がまったくないため、どんな料理にも合います!
【16】えごま油
荏胡麻(えごま)は、シソ科の一年草で、葉っぱはシソの葉よりも一回り大きいのが特徴だよ。
オメガ3系脂肪酸のαリノレン酸の含有量が、植物油の中で一番多いのが特徴です。
αリノレン酸は、人体では合成できない必須脂肪酸のひとつなので、1日スプーン1杯から2杯のえごま油を飲むことで、高い健康効果を得られることが、人気の秘密です。
熱に弱いので、加熱調理には使えません。
亜麻仁油と同様に、生のままサラダにかけて食べるのがおすすめの摂取方法です。
【17】ゴマ油(セサミオイル)
ゴマ油は、ゴマの種子に圧搾などの加工をして得られる油のことだよ。
焙煎して、ゴマの香ばしい風味を引き出してから油を搾ります。
天然の酸化防止成分を含んでいます。
ゴマ油は以下のような使い方をされているよ。
- 天ぷらなどの揚げ物
- 炒めもの
- 料理の仕上げの香り付け
【18】米油
米油は、米ぬかから抽出される油のことで、サラッとした風味が特徴だよ。
オメガ9系脂肪酸のオレイン酸が豊富に含まれています。
ビタミンEの含有量も多く、熱にも強いため、加熱調理でも酸化しにく特徴があります。
米油は、以下のような用途で使われているよ。
- 炒め物や揚げ物
- 製菓用の油
- マヨネーズ
【19】オリーブオイル
オリーブオイルは、オリーブオイルの実からとれる油のことで、特有の香りが特徴だね。
酸化しにくいオメガ9系脂肪酸のオレイン酸とビタミンEが豊富で、他の油脂に比べても酸化しにくく、固まりにくい性質があります。
オリーブオイルにはポリフェノールやビタミンEなど、酸化を防ぐフィトケミカル(抗酸化物質)が多いので、酸化しにくく、長期保存が可能な油です。
腸内環境を整え、活性酸素の発生を防ぎます。
動脈硬化や心筋梗塞の予防にも効果的と言われ、日本ではサラダ油を抜いて、一番売れている油になったんだよ。
化学物質が含まれない、低温圧搾法(コールドプレス製法)で作られた物は、高価ですが、香りも素晴らしく、油としての品質も最高で、エクストラバージンオリーブオイルと呼ばれ、日本でも大人気の油です。
しかし、オリーブオイルが人気になったため、大量生産するために、サラダ油と同様のヘキサンという石油系の化学溶剤を使って製造しているものも多く出回っています。
それらは、品質も悪く、化学溶剤が残留しているので、安価なオリーブオイルは買わないことをおすすめします。
また、日本にはオリーブオイルの品質に関する法律がないため、大手メーカーによる品質偽装が横行しています。
品質をいくら偽装しても、罰則がないため、やり放題なのです。
オリーブオイルの品質偽装問題についてはこちら▶プロおすすめの本物オリーブオイル三千円以下で買える人気ランキングと選び方
オリーブオイルには以下の3種類があるよ。
- エクストラバージンオリーブオイル
- ピュアオリーブオイル
- オリーブポマースオイル
エクストラバージンオリーブオイル以外は、サラダ油と同様に化学溶剤を使って抽出していて、高温に加熱しているからトランス脂肪酸を含んでいて危険だよ。
オリーブオイルなら何でもいいってワケじゃないのね!
熱に強いと言っても、130度以上に加熱すると、その健康効果が失わるだけでなく、人体に有害なトランス脂肪酸を生成するので、注意が必要です。
揚げ物など、時間のかかる高温加熱調理への使用はなるべく避けることをおすすめします。
オリーブオイルの詳しい効能・効果はこちら▶オリーブオイル11の効能と22の効果の詳しすぎる解説。おすすめの食べ方も掲載!
【20】アルガンオイル
アルガンオイルは、モロッコだけで採れるアルガンの実の種の中の仁からとれるとても稀少な油のことだよ。
強い抗酸化作用で知られるビタミンEの含有量が、なんとオリーブオイル3倍近くあります。
その高いアンチエイジング効果のため、海外のセレブたちの御用達油とされてきました。
食用だけでなく、美容液としても大注目されています。
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脂質の種類と役割
脂質の種類と役割は以下の通りだよ。
中性脂肪(単純脂質)
その役割は、エネルギー源になることです。
1gあたり、9kcalのエネルギーをつくります。
炭水化物が1gあたり、4kcalなので、とてもエネルギー効率が良いのです。
ただし、摂取してからエネルギーに変換されるまで時間がかかるの欠点です。
リン脂質(複合物質)
その役割は、脳や神経細胞のメインとなる構成成分になることです。
脳細胞や神経細胞は、60%が脂肪酸で、40%がタンパク質でできています。
コレステロール(ステロール類)
その役割は、細胞膜やホルモンを作る材料になることです。
細胞膜は脂肪酸とタンパク質からできています。
水溶性の物質が簡単に細胞膜を通り抜けられないように、油分が多くなっているのです。
脂質のとり過ぎが問題になっているんだよ。
以下の用途で使われる必要以上に摂取された脂質は、中性脂肪になり、肝臓や全身の脂肪組織に蓄積されるんだ。
- エネルギー源
- 神経細胞の原料
- 細胞膜の原料
- ホルモンの原料
- 血液の構成成分
本来は、必要に応じてエネルギーになってくれるんだけど、過剰摂取が慢性化すると、肥満やメタボといった生活習慣病を引き起こすよ。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸
命の燃料と言っても過言ではない油は、体内のすべての細胞膜の原料になるんだよ。
その油は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けることができるんだ。
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飽和脂肪酸
飽和脂肪酸は、炭素の鎖に水素がびっしりとくっついている構造をしているため、「水素が飽和状態でついている脂肪酸」という意味で名付けられたんだよ。
飽和脂肪酸が豊富に含まれる食べ物は以下の通りだよ。
- 牛の脂身
- 豚の脂身
- 羊の脂身
- バター
- ココナッツオイル
- パーム油
- ヤシ油
- 綿実油
肉や乳製品などの脂分は常温で固まっています。
飽和脂肪酸の特徴は、常温では固体です。
牛や豚には固まっている脂身や白いラードの部分が多く含まれているよね。
それらの脂分は、凝固温度が高いため、体温の低い人間の体内に入ると、腸内で固まりやすく、血液をドロドロにしやすいのです。
肉を食べすぎて、過剰摂取した脂質が血管内で固まることが、以下のような症状を引き起こすんだよ。
- 高血圧
- 動脈硬化
- 生活習慣病
飽和脂肪酸の最大の特徴は、融点が高く、劣化しにくいことです。
そのため、揚げ物や炒めものなどの高温調理に使われているのです。
飽和脂肪酸は、体内で合成が可能なため、必ずしも食品から摂取する必要はありません。
むしろ、過剰摂取が問題視されているくらいなんだよ!
よく、「スタミナやパワーをつけるため!」と言って肉を食べる人がいますが、まったくの逆効果です。
日本人の体は、脂質を分解する消化酵素が少なく、肉を消化するのはかなりのエネルギーを消耗するのです。
体内では、消化と浄化に多くのエネルギーと酵素を費やしてしまうため、運動能力を発揮しにくくなったり、疲れやすく、心臓にも大きな負担をかけることになります。
不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸の特徴は、常温では溶けていて液体状であることです。
植物油や魚の脂油に含まれています。
不飽和脂肪酸には、以下の3種類があるんだよ。
- オメガ3系脂肪酸(オメガ3)
- オメガ6系脂肪酸(オメガ6)
- オメガ9系脂肪酸(オメガ9)
なんで、不飽和脂肪酸は「不」がついているの?
不飽和脂肪酸は、炭素が連なった鎖に水素がところどころ抜けていて、「穴が空いている」ような構造をしているから、「水素が飽和していない脂肪酸」という意味で名付けられたんだってさ。
不飽和脂肪酸は以下の2つのグループに分けることができるんだよ。
- 一価不飽和脂肪酸
- 多価不飽和脂肪酸
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一価不飽和脂肪酸
一価不飽和脂肪酸は、水素の穴が炭素の鎖の先頭にあるカルボキシル基から数えて9番目にあることから、「オメガ9」とも呼ばれています。
水素の穴が一つだけあるものを一価不飽和脂肪酸と言うんだ。
オメガ9系脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸だよ。
オメガ9系脂肪酸(オレイン酸)
オメガ9は、不飽和脂肪酸の中でもっとも融点が高く、酸化しにくく、加熱調理に向いています。
オメガ9のオレイン酸がもっと多く含まれているのがオリーブオイルだよ。
オレイン酸が多い油は以下の通りだよ。
- オリーブオイル:約75%がオレイン酸
- 菜種油:約58%がオレイン酸
- 米油:約41%がオレイン酸で38%がリノール酸
- ゴマ油:約40%がオレイン酸で45%がリノール酸
アボカド・ココナッツオイル・ピーナッツ・アーモンドにも含まれているよ。
多価不飽和脂肪酸
水素の穴が複数あいているものを多価不飽和脂肪酸って言うんだよ。
多価不飽和脂肪酸には2種類あるんだ。
それは以下の通りだよ。
- オメガ6系脂肪酸
- オメガ3系脂肪酸
オメガ6系脂肪酸(リノール酸・γ-リノレン酸)
炭素の鎖の先頭(カルボキシル基)から数えて6番目の穴があいているものをオメガ6系脂肪酸と言うんだよ。
リノール酸は、主に以下のような植物油に含まれているよ。
- サラダ油
- 紅花油
- ヒマワリ油
- コーン油
- 大豆油
リノール酸は、酸化しやすく、体内に入ると過酸化脂質(酸化した悪い油)に変化する欠点があります。
体内で合成できない必須脂肪酸ですが、過剰摂取が問題視されています。
リノール酸を過剰摂取するとどうなるの?
- 細胞膜が硬くて、もろくなる
- 炎症を起こしやすくなる
- 肌の老化が加速する
- ヒスタミンなどのアレルギー炎症物質を作り出す
- 花粉症・アトピーや喘息などを引き起こす
- 血管細胞膜の老化が加速する
- 心臓病になりやすい
- 肺ガン・大腸ガン・乳ガンの原因になる
- 脳細胞や神経細胞の老化が進む
- 脳力の低下・脳の老化が進む
- 認知症の原因になっている
リノール酸を多く含むサラダ油は、高温加熱調理で酸化して、トランス脂肪酸に変化するので、注意が必要です。
じゃあ天ぷらとか、揚げ物をするときは何を使ったらいいの?
そうだね、オメガ6とオメガ3が半々のゴマ油を低温圧搾で作った竹本油脂の太白ゴマ油とか、オメガ9の菜種油、オリーブオイルがおすすめだね。
でも、あまり高温で揚げすぎないことが大事だよ!
γ-リノレン酸
食品を通して摂取されたリノール酸(オメガ6)を原料に、体内で合成される脂質がγ-リノレン酸だよ。
γ-リノレン酸は、リノール酸と違って安定した脂質で細胞膜を作ったり、プロスタグランジンという生体調整ホルモンの原因になります。
詳しくはこちら▶サラダ油が体に悪いと言われる4つの危険な理由がヤバすぎる!
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オメガ3系脂肪酸(αリノレン酸・DHAとEPA)
炭素の鎖の先頭(カルボキシル基)から数えて3番目に水素の穴があいているものをオメガ3系脂肪酸って言うんだ。
オメガ3には、主にαリノレン酸と魚に含まれているDHAやEPAがあるよ。
αリノレン酸
αリノレン酸は、体内では合成できない必須脂肪酸であるため、食品から摂取する必要があります。
αリノレン酸は、体内でDHAやEPAへ変換されます。
じゃあ、DHAやEPAを摂取しようとして、わざわざ青魚を食べなくても、αリノレン酸が含まれているものを食べれば体内でDHAやEPAが作られるの?
そういうことなんだよ!
だから、亜麻仁油やえごま油が人気になっているんだよ。
αリノレン酸は、柔軟で安定した脂質として細胞膜を作るため、肌のツヤが良くなり、若々しくなります。
高いアンチエイジング効果が期待できるため、最近では亜麻仁油やえごま油が大人気です。
αリノレン酸の効果・効能は以下の通りだよ。
- 肌のツヤが良くなり、若返る
- 血管がしなやかに若返る
- 心筋梗塞を予防する
- 狭心症を予防する
- 脳梗塞を予防する
- 血液がサラサラになる
- 高血圧を改善する
- 脳細胞が活性化する
- 学習能力の向上が期待できる
- 認知症を予防する
- アレルギー疾患を抑制する
軽度のアトピーやアトピー性皮膚炎は、オメガ6の摂取糧を数分の1に減らして、摂取する油をオメガ3へ変えるだけで治ってしまうケースが数多く報告されています。
重度のアトピーや喘息、花粉症も、腸をきれいにする食生活に根本的に切り替えることで改善することも報告されていますので、騙されたと思って、ぜひ一度お試しになってみてはいかがでしょうか?
αリノレン酸はどんな食品に多く含まれているの?
- 亜麻仁油
- エゴマ油
- シソ油
- くるみ
- ナッツ
- アーモンド
- ゴマ
- 海藻
αリノレン酸の摂取方法で気をつけることはあるの?
αリノレン酸は熱に弱いから、サラダなどに生のままかけて食べることがポイントだね。
サラダにかけない場合は、小さじ1杯を毎日飲む方法もおすすめします。
ミス・ユニバースの女性たちが、スプーン1杯のオメガ3(エゴマ油や亜麻仁油)かオメガ9(オリーブオイル)を毎日飲んでいることは、有名だよね。
DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)
DHAは、脳の神経細胞(ニューロン)の突起の先端部分に多く存在していて、神経細胞を活性化して情報伝達をスムーズにするはたらきをする重要な成分だよ。
DHAやEPAは魚に含まれているんでしょ?
そうだね、どちらも青魚に含まれているね。
EPAは摂取されると、体内でDHAに変換されるんだよ。
- 脳の働きを活性化させる
- 学習能力・記憶力を高める
- 認知症の予防・改善の効果がある
(アルツハイマー型認知症・老人性認知症・血管性認知症) - 血管壁細胞を柔らかくして、血流を良くする
- 生活習慣病の予防効果がある(高血圧・心筋梗塞・脳梗塞・動脈硬化)
- ガン細胞の発生や増殖・転移を防ぐ効果がある
DHAは、乳幼児や胎児の脳・視神経など全身の神経細胞の発育に必須の栄養素です。
足りないと、様々な障害が出やすくなると言われています。
頭脳の優秀な子供に育てるためには、母親が妊娠中から青魚やαリノレン酸を多く含む食品を食べることが重要なんだよ。
子供が生まれたら、たくさん食べさせてあげることも大切だね。
DHAやEPAはどんな魚に多く含まれているの?
- いわし
- サバ
- さんま
- アジ
- かつお
- ぶり
- うなぎ
- マグロ
でもね、いくつか注意事項があるよ!
【1】マグロは、水銀・ダイオキシンなどの有害物質に汚染されている
養殖された魚は、与えられていたエサに化学物質や成長ホルモン、抗生物質が大量に含まれていて、それらが蓄積して、濃縮されて残留していますので、とても危険な食べ物になっています。
日本の残留水銀値の基準は、世界で一番甘く、あの中国でさえ、規制によって輸入できないような水銀値の高いマグロでも、日本には平気で輸入されています。
【2】DHAやEPAはとても酸化しやすい
αリノレン酸と同様に、DHAやEPAは酸化しやすいため、新鮮なうちに食べることが重要になります。
鮮度が落ちると、酸化が進み、過酸化脂質が増え、体に有害な食べ物に変わってしまいます。
【3】刺し身で生のまま食べる
刺し身で生のまま食べることで、DHAやEPAを多く摂取することができます。
煮たり、焼いたりすると、DHAやEPAは20%が流出します。
揚げ物にすると、50〜60%が流出します。
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トランス脂肪酸
トランス脂肪酸とは、常温では凝固しない植物油を工場で固めてつくったマーガリンやショートニングのことだよ。
植物油を高温下で水分を飛ばして、化学溶剤を添加して、水素をくっつけて酸化しないように日持ちする飽和脂肪酸にしているんだ。
どうしてトランス脂肪酸っていう名前なの?
自然な植物油に含まれている不飽和脂肪酸は、炭素の二重結合を中心に2つの水素がそれぞれ1個ずつ同じ片側に並んでいます。
これを「同じ側」を意味する「シス」という言葉から「シス型脂肪酸」と呼んでいます。
マーガリンやショートニングを製造する場合、水素を添加して、片方の水素を反対の方向に移動(トランス)させます。
このとき、飽和脂肪酸に似た、いびつな形に変形するのです。
これをトランス脂肪酸と呼んでいます。
トランス脂肪酸の危険性についてはこちら▶マーガリン・ショートニング・トランス脂肪酸が体に悪い理由:ゴキブリも食べない危険な油
まとめ
3種類の不飽和脂肪酸を紹介したけど、バランスよく摂取することが重要なポイントなんだよ。
人間は体内でオメガ9は作り出せるけど、オメガ3とオメガ6は作ることができないからね。
じゃあ、オメガ3とオメガ6を含んでいる食品から摂取するしかないのね。
一般的な日本人は、オメガ6(サラダ油)を摂りすぎているんだ。
現代人の食生活は、オメガ6をオメガ3の20〜50倍も摂取しています。
これは明らかな偏りであり、オメガ6の過剰摂取です。
どんなに多くても、オメガ6はオメガ3の5倍以内に抑えることが、適正量だと言われています。
「オメガ6を摂りすぎないこと」と「オメガ3を多く摂ること」を心がけることが大事ね!
エゴマ油はオメガ6が20%、オメガ3が60%、オメガ9が20%入っているから、とてもバランスの良い油でおすすめだよ。
油に油について詳しく知りたい方には、こちらの本がおすすめです▼
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